2018/11/20組織マネージメント

カルロス・ゴーン会長の不正行為から学ぶ経営における正直さのすすめ

目次

日産のカルロス・ゴーン会長が逮捕。衝撃的なニュースです。自らの報酬を過少に申告した疑いがあるとして、逮捕されました。ここ数年ニュースでこういった不正行為のニュースや記事が取りざたされるようになりました。他人事だと思ってはいけないでしょう。本日は、塾・スクール経営でも正直に行動することをお勧めする理由についてお伝えします。

 

「不正行為のトライアングル」理論


三角


冒頭でカルロス・ゴーン会長の不正行為の例をあげましたが、この他にも、油圧機器メーカーのKYBの免震装置データ改ざん、スバルの完成検査の不正、日立化成の品質検査不正など様々な不正がメディアで取り上げられています。大企業でこれだけあるのですから、企業全体で考えれば、まだ明るみになっていない不正行為が多くあることでしょう。

 

ところで、改めて考えてみたいのは、そもそもなぜ不正行為が行われるのでしょうか?

 

実は、不正行為における研究がアメリカではされていて、米国の犯罪学者であるD.R.クレッシーの「不正のトライアングル」理論が、広く知られています。不正のトライアングル理論では、不正行為は、①機会、②動機、③正当化という3つの不正リスク(「不正リスクの3要素」)がすべてそろった時に発生すると考えられています。

それぞれを具体的に説明すると、

① 機会

 不正行為をやろうと思えばいつでもできる環境のことを指します。

 例えば、「経理は一人が担当してチェックする機会がない」「社長のワンマン経営で社長の行動をチェックする機会がない」などがこの「機会」に当たります。

② 動機

 不正行為を行おうと考える理由のことを指します。

 例えば、横領行為の場合は、「借金が膨らみ苦しんでいる」「身内が大きな病気にかかり、救うには莫大な医療費がかかる」などがこの「動機」に当たります。つまり、本人の中で、「不正だとわかりつつも、やらなければならないと思う理由付け」がこの「動機」に当たります。

③ 正当化

 不正行為をやることは仕方がないことだと開き直ったり、悪くないと言い訳をすることを指します。

 例えば、横領行為の場合、「借りただけで盗もうという気はなかった。落ち着いたら返すつもりであった」と弁明することが「正当化」に当たります。

 

大切なことは、不正行為が行われるとき、不正行為を行う本人にも問題がありますが、その環境を与えている社内制度にも問題があるということです。

 

なぜ不正行為がいけないか


NG

不正行為がなぜ行われるのか?についてご説明させて頂きました。環境と状況と「バレなければ良い」という甘い気持ちが不正行為を誘導してしまうのでしょう。

しかし、これまでそのように考えて来た多くの企業の不正が明るみに出ています。その結果、評判を落とし、売り上げを落とし、中には倒産するといった悲惨な結果に至る事もあります。

 

そして、これは、我々の教育業界においても当てはまることです。

例えば、今年教育業界で話題になった東京医科大が女子の合格者数を抑えていた不正入試問題。この件について、学習塾「開倫塾」(本部・足利市)が、塾に通う中学、高校生に意見を問うアンケートを実施した結果、約九割の塾生は「おかしい」と回答し、「女性差別」「受験生の努力を無にする行為」など批判的な意見が寄せられているそうです。

 

今年度の東京医科大学の入試がどのようになるかはまだわかりませんが、例え入試の倍率が変わらなかったとしても、親御さんがいくつかの医大の中から、お子さんを進学させる医大を選ぶ時に、特に娘さんを持つ親御さんであれば、敬遠されるのではないでしょうか?

一度評判が落ちてしまうと、評判を取り戻すのは楽ではありません。また、明るみに出ないとしても不正がいつ暴かれないかと、ビクビクしながら経営をしていかなければなりません。先日書いた「成功と幸せ」の話と関連しますが、例え、不正行為を行って成功したとしても幸せだと胸をはって言えるのでしょうか??

 

正直さのメリット

メリット

今まで不正行為を行う動機とデメリットについて、述べてきました。一方で正直である事のメリット・デメリットについても考えてみましょう。

 

先ほども触れましたが、不正行為を行うと、それが気になり,そのために悩まされます。中には良心の呵責に耐えきれず心身を蝕まれる方もいるでしょう。逆に言えば、正直な経営をしていれば、そのような悩みがなくなるという事です。そうした心配事がなければ、経営者としてより前向きに考えることができ、新しいアイデアが湧き、新しいチャレンジや取り組みができるのではないでしょうか。

 

正直であることのメリットは、後ろめたさを感じることなく、新しいことにチャレンジできることだけではありません。塾経営者・スクール経営者が正直であれば、組織も信頼を基盤にした強い組織になります。

 

具体的には、経営者が正直であれば,従業員も正直であるように助けられます。雑誌「今日の心理学」によると,デパートの従業員たちを調査した結果、次のような調査結果が述べられています。

 

「経営者は正直なやり方をしていると考えるなら,従業員は自分たちも正直に振る舞うことを期待されていると考えるであろう。しかし,経営者は不正直だと見るなら(本当にそうであってもなくても),従業員は自分の不正直な行為を正当化したり言い訳をしたりする傾向が強くなる」。

 

一方、正直であることのデメリットは何でしょうか?

おそらく、短期的な利益の損失を被る可能性があることくらいでしょう。しかし、長期的に見れば、正直であることの方が信用が高まっていき、安定した利益が確保でき、盤石な組織ができあがるので、正直であることの方がメリットが大きいのではないでしょうか?

 

正直である事によって、気持ちよく経営ができ、社員も正直になり、風通しの良い組織ができるなら、そして、何よりあなたの塾・スクールに通われる方から信頼を集めることができるのであれば、あなたが取るべき、経営の方向は自然と決まってくるのではないでしょうか?

 

横領や、データ改ざん、表示偽装など大きな「不正行為」だけでなく、より細かな視点で「正直な経営ができているか?」を考えてみてはいかがでしょうか?

 

具体的には、

・不正行為が生まれやすい環境はないか?

・お客さんに約束したことが守られているか?

・従業員の方に約束したことが守られているか?

 なかなか、全て守り通すことは難しいかもしれません。ただ、守っていこうという気持ちがあれば、良い方向に進んでいくことでしょう。本ブログがあなたの塾・スクールの経営の指針の一助になれば幸いです。

 

まとめ

 

不正行為が行なわれるには、次の3つの条件が必要となります。

・機会

・動機

・正当化

この条件が揃ったとき、「まぁいいか」という思いのもと、不正行為が行われます。しかし、不正行為がバレてしまったとき、事態は急変します。最悪の場合、廃業に追い込まれる危険性もあるでしょう。また、例えバレなかったとしても、その事で良心の呵責を感じ、心身に影響をおよぼす危険性もあります。

一方で正直であることによって、心身ともに健康になり、新しいことにチャレンジできるだけでなく、あなた塾・スクールの従業員も、正直に気持ちよく働くことが出来、結果的に風通しの良い強い組織が生まれます。

 

不正行為を行う事によってその場をしのいで、後で痛い目を見るか、その時に多少犠牲を払っても将来的に良い結果を見るか、経営者としてよく考えて行動したいものです。

 

【アクションプラン】正直な経営の推進

 ① あなたがお客さんに約束していることは何でしょうか?

   書き出してみて、実行されているかどうか検証してみましょう。

 ② あなたが従業員の方に約束していることは何でしょうか?

   書き出してみたり、従業員の方に聞いてみて守られているか検証してみましょう。

 ③ 不正行為が生まれやすい環境になっていないか?

   すべての業務が誰でもできる業務になっているでしょうか?

   一人の人に業務が集中している場合は要注意です。不正行為が生まれにくい環境づくりを心がけましょう。

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